括約筋温存術とは

投稿者: | 2009-01-13

括約筋温存術は軽度~重度の痔ろうに適用されます。
肛門周囲から膿がでる、発熱や腫れ、痛みなどの症状が出ている場合は痔ろうの手術をしましょう。
痔ろうは痔の中で最も厄介な病気で、薬では100%治りません。痔ろうではと感じたらすぐに医療機関に相談しましょう。もし進行したまま放置するとガン化する可能性もあります。
痔ろうの治療は手術しか手がありません。
この場合症状により大きく2つの治療法に分けられます。
1)軽度の痔ろう
   切開開放手術で患部を痔ろうの周りの括約筋と共に完全に切除する
2)軽度~重度の痔ろう
  括約筋温存手術によりろう管の出入り口だけをくりぬく治療法
◆括約筋温存術
括約筋温存術の場合、ろう管の出入り口だけをくり抜き、括約筋をできるだけ傷つけずに温存する治療法です。
肛門が前方(腹の方)や側方、または皮膚の深い部分にある場合括約筋を切ってしまうといろいろトラブルを生じます。例えば、術後に肛門が変形したり、肛門の締まりが悪くなったりなどです。
そのために「括約筋温存術」ではろう管だけをくりぬく治療法をとり、括約筋をできるだけ傷つけずに温存するようにします。
この治療では肛門科で行われる最も高度な技術が求められます。手術は麻酔の時間を含めて1時間ほどかかりkます。
入院は1~2週間ほど要します。
◆括約筋温存術のメリット
括約筋を傷つけずに、肛門の機能維持が可能である。
◆括約筋温存術のデメリット
患部が残ることで、痔ろうの再発の恐れがあること。